2014年5月7日水曜日

上海旅行記その3(2014年04月)

上海旅行記 その1 その2

☆二日目 中編☆

お昼には地元民にも人気という噂の「佳家湯包」というお店へ。
湯包というのは日本で言う小籠包の事。
中国では、小籠包とか湯包とか小籠湯包とか灌湯包とか色々な種類があるのですが、
ぶっちゃけよくわかりません…。

湯包」や「灌湯包」と言う名前を謳ったものでは、皮の重みでぺしゃんこに潰れている大きいサイズの物をよく見ますが、普通の小籠包と見た目が変わらない物を「湯包」という名前で出している店も多く、正直よくわかっていません。

ただし「杭州小籠包」は小籠包サイズの小ぶりの肉まんで、日本でいうところの小籠包ではありません

メチャクチャ難しい!

だんだん混乱してきましたが、この「佳家湯包」は日本人が想像する小籠包のお店だっていう理解でOKです。


店内は大混雑。そんな中、店員は「ここに座れ」と、私達を三人組のおばちゃんが座っている狭いテーブルに相席するように言ってきました。
そこで我々が席に座ろうとしたところ、相席の中国人のおばちゃんたちが我々の椅子の上に突然荷物を置き始めて座れないようにしてくる!
おばちゃん曰く「これ以上テーブルが狭くなっちゃ困るから、別のテーブルに行け!」との事。
しかし、店員の指定と違う所に座ってしまうと、会計の時や大人数客が入ってきた時などに、後から混乱して面倒な目に遭うのは自分たちだと経験から分かっているので、こういう時は絶対に譲ってはならないのだ…。
最終的に面倒になって「I can't speak Chinese!」と言って、もう一切言葉が通じないふりをしてそこに居座り続ける作戦に出た所、やっと我々が外国人だとわかったおばちゃん達は今度は手のひらを変えて我々の世話を焼きはじめる。
そして、我々の注文した物の到着が遅いと店員にクレームを入れて代わりに催促をしてくれました、ラッキー!
中国人は日本人から見たら自分勝手に見える点もあるんですけど良い人たちなんですよ。これマジ。

最初に来たのは、店のお客皆が頼んでいるサイドメニュー「鶏鴨血湯」!

小吃店っぽい薄口のスープの中に、溶き卵とアヒルの血を固めた物が入っている。

鴨血」は字面から見ると相当エグいけれども、実は超淡白な逸品。
ちなみに、悪い鴨血程臭みがあると思いきや、実は、悪い鴨血程無味無臭で味がなくなる傾向がある。(私調べ)

ここの店の鴨血はプリップリだし、淡白な中にもしっかりと血の旨味があって、非常に美味しかった~!これは小籠包の方も期待出来そうだ!

そしてこちらがお待ちかねの小籠包!
今回は蛋黄鮮肉湯包(20元)と、蟹粉鮮肉湯包(27元)の二種類!
ちなみにこれ以外の湯包は全て売り切れていました。さすが人気店。
なお見た目はどっちも同じなので載せる写真は一枚です。

それにしても上海、やたら物価が高い…。こんな小吃が20元以上するなんて、北京では考えられない…。
北京では杭州小籠包一籠5元だったのにぃ。

まあしかし、これだけ値段を取るというのなら、よほどのお味なのだろう。
見た目は台湾の物と比べると小ぶりでちょっとしょぼいけれども、上海風はこんなものだということも聞いているので気にしない!

中国人が並ぶ店は必ずうまい、だからここも絶対に旨いにきまっている!

なお生姜の千切りは別メニュー(2元)

まずは蛋黄鮮肉湯包(卵の黄身と肉の小籠包)から一口!

パクッ

うおおおおおおお~~~~~~~~~~~!めっちゃうま~~~~~い!!

食べてみて思ったんですけど、確かに台湾の小籠包とは全然違う!
何が違うかって言うと、皮!
こっちの方が皮が分厚くて、台湾の洗練された感じは失われてはいる物の、小麦の皮の旨味がしっかりと感じられる!
皮と肉だけのシンプルなレシピなだけに、この皮の厚さが如実に味の違いとして現れている!

あと、もう一つの点として違うのが、タレとしてつける黒酢の味
あっさりとした黒酢ではなく、紹興酒みたいな甘みが感じられる複雑な味わいのお酢
お酢&皮大好きな私としては、もしかして上海小籠包の方が味覚に合っているかも…!?

なお、続いて食べた蟹粉鮮肉湯包は個人的には微妙でした。
色んな所で小籠包食べる度に、2籠同じ味じゃなんだと思って蟹味も頼んでるんですけど、ノーマルの物を越えた記憶がない…。
小籠包は豚肉だけで勝負している物の方が絶対に旨い!!


大満足な我々は、夕食に向けての腹ごなしの為、とりあえず上海市内を散歩する事にしました。
ふらふら散歩していて気付いたのですが、上海はレンガ造りの租界時代の建物が残っていて、未だに住宅として使われている!
老北京と言えば胡同ですが、老上海はレンガ造りのモダンな建物なんだな~。

レンガ造りの古い建物の向こうに高層ビルが見えるのがロマンチックである。

この後、更に租界地域をぶらぶら。
そして疲れたので、適当にそこら辺にあるデパートの中に入る。
そこで見かけたのは、北京に慣れ親しんだ私には衝撃的な風景だった…。

ミスドがある!(北京にはない)
がってん寿司がある!(北京にはない)
はなまるうどんがある!(北京にはない)
すき家がある!(北京には一つだけあるけどガラガラ)
ココイチがある!(北京には一つだけあるけどガラガラ)

デパートの中には、他にも様々な日本のチェーン店がひしめき合っていた…
しかもちゃんと流行ってる…
勿論、日本のチェーン店だけではなく、ちゃんとした美味しそうな西洋料理の店も沢山!
嘘だ、北京ではこんな事あり得なかった…。
北京ではまだ中華料理以外の食文化に触れた経験がある人が居なくて、中華料理以外全然流行らないというのに、なんだこの上海の様子は!
首都差し置いて発展していいと思ってんのかこのやろー!

そういえば上海は北京とは何から何まで全然違う…。
ショッピングモールもちゃんと流行ってる。北京のショッピングモールは「とりあえず富の象徴として立てとけ」みたいな感じで、立派な建物は乱立しているものの、どこも客が入っていなくて廃墟状態。
更にはどのショッピングモールにも入っている店が同じである。需要が無いのに政府主導で供給している感じがプンプンである。

一方上海のこの様子はどうだ、需要があるから供給しているこの感じ!
そして海外ブランドのウィンドウのちゃんと洗練されていることよ!
黄色のパンツに黄色のシャツ着せて黄色のパーカー着せたみたいな絶望的ファッションセンスの店員にコーディネートされたマネキンもいないのな!
店の中にゴミが落ちていないし、陳列もちゃんとしてるのな!!

更に、街を歩く人に目を向けてみると、みんなちゃんとしっかりオシャレしてる…。
女の子髪の毛巻いてる!化粧してる!変な柄の服着てないし、服装に合った靴とバック持ってる!
北京の女子たちは未だに子供みたいなピンクのプラスチックカチューシャつけるのがオシャレとされているというのに!
なんだここは!未来か!?
ていうか、街が暗色の服を着た人たちで溢れていない…
黄砂まみれの埃っぽい洗ってない髪の毛をした人がいない…
ズタ袋持ってタバコ吸って道端に座り込んでいる人がいないよおおおお!
全体的に北京みたいな貧困の匂いを感じない!金がある感じ、余裕がある感じがする!

くっそ~~!首都を差し置いて発展しやがって!
上海とかこんな発展して甘やかされた都市で育ったらろくな人間にならんぞ!

こんなに都会な上海を見ていたら思わず、北京の住人としてのコンプレックスを炸裂させずには居られませんでした。
日本で生まれ育ったのに…。もう北京住んでないのに…。

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