☆三日目 後編☆
お昼を食べ終わったら、オシャレスポット泰康路(別名:田子坊)へ。
住宅地帯だった路地裏に何故かアートっぽい店が自然発生して、今の形になったという場所で、ごちゃごちゃしてて中々見がいがあります。
中に入っているお店は、大量生産の上海グッズを売るお店から、ここにしかない質の良い一点ものを扱う店など様々。
カフェもモダンな感じなおしゃれな店が多くて中々面白いので、買い物したり休んだりしながら回れば、その気になれば一日中いることが可能!
泊まったホテルがたまたまここから徒歩10分だったことと、単に面白くて気に入ってしまったという事で、私は四泊五日の間に三回ほど来てしまいました…。
特に私が良いなと思ったのは、高級オーダーメイドチャイナドレスのお店の多さ!
まあ私自身は着る機会ないんで絶対に買ったりしないんですけど、見ているだけでとっても楽しい。
子供向けの高級チャイナドレスのお店とかもあったのですが、一着230元位で、おみやげに悪くないのではと思いました。
さて、しばらく歩いた後は休憩。豆花を食べることにします。
バリ料理屋の窓際で商いをしているお店が行列を作っていたので、そこに並びました。(なお、中国はこのように店の中の一部を他の軽食店に貸し出すことが多いです。)
本当は甘い物を食べようとしたのですが、甘い豆花の具があまり美味しそうではなさそうだなと思ったので、しょっぱいのにしました。
(ちなみに後から聞いたのですが、上海の特産の豆花は甘いのらしいです、知らなかった)
これが非常に美味しい!よく見ると美味しくならない具材が一個も入ってないので、美味しいに決まっています!家で豆腐手作りして作れないかな!?
その後は、家族へのおみやげ用に、観光客向けのお茶屋へ。
どうせ暇だったし、試飲のお茶を振る舞ってもらって、かなり長い間雑談をしました。
この写真に体だけ映っている女の子は、お茶の本場福建省の出身で、お父さんはジャスミン茶作りの職人。三回ほど中国の賞をとっている有名な職人だそうです。
ちなみに彼女、そんなお茶職人の娘で、ここにもコネで就職していてこうやってお茶を振舞っているというのに、本人はお茶を飲めないとのこと。
「カフェインは体に悪いし、私すぐ下痢して眠れなくなっちゃうの」
で、出た~!微量のカフェイン受け付けない繊細な体質女子~~~~!
中国は13億人総健康マニアなので、色々な健康へのこだわりを持っている人がいるのですが、
この「カフェインは一切とらない派」はかなりメジャーです。
他にも「冷たいものは体に悪いからとらない派」などもいます。
しかし、この女の子、カフェインは体に悪いから飲まないのに、たばこは普通に吸っていました。
何でだよ、と思ってはいけません。そう言うものなのです…。
話してみると彼女は私と同い年、結婚もしているという。
そうしている内に彼女から「あなた子供はいるの?」との事。いない、あなたは?と返すと、
彼女は「私はいない!子供なんていらない!自分のために生きる!」との返答。
思わず「一生要らないの?」と聞いたところ、「いらない、子供を持つなんて古い考えだよ」と言うような内容の答えが。
中国人の女の子、この恋愛・結婚・出産とかを、既存の古い価値観として捉えてる子多いなー。
日本もきっとバブル時代多そうだった気もするし、文化が発展してる最中では、
そういうのを「ダサい」と捉える風潮が出るんだろうか…。
色々話して店を出る頃には、辺りはすっかり暗くなっていました。
タクシーを捕まえて、市内中心部から離れた所にあるお店へ。
その店は、夫が上海留学時代に良く行ったお店で、彼の人生史上最も美味しいワンタンを出すとのこと。これは期待が持てる!
ここがその目的のお店、「万寿斎」
小籠包とワンタンと麺で超有名な小吃店。
客を仕切る店員がいないので外に行列が出来るという事はなく、
店の中に大量の人がなだれ込んでいます。
人が食べている座席の縁ギリギリに立って、そこが空いたらすかさず座るという、
バトルロイヤル席取り形式です。
ここも、前に行った焼き小龍包店と一緒で、入り口の食券販売所でお金を払い、小籠包はキッチンに直接並んで自分で取り、それ以外はテーブルに店員が届けてくれる方式。
これ、席取りヘタな人だったら、おそらく店員が届けてくれる頃にも座れてなくて、立ちながら食べるという変な状況になるな…。
どうやら頼んだサイズがまずかったらしい。籠で来なかったのが悔しかったので、
相席の他の人の小籠包を勝手に撮ってやりました!(びっくりされた)
それにしてもこのお店の小籠包は、本当に感激するほど美味しかった!
私の食べた小籠包ランキング、堂々の第一位。
雑な見た目からは想像出来ない美味しさ。
分厚い皮の中の餡は、豚肉をベースにしているけれどもかなり複雑な味わい。
化学調味料けっこう効いてる感じだけど、私は化学調味料大好きマンなので問題ないです!
甘い上海のお酢との相性もとても良くて、もうマジでたまらん!
あっという間に一皿食べ尽くしてしまいました。
このあとまたワンタンが来ると知っていながらも、もうその美味しさに耐えられなくなって、
思わずもう一皿追加購入!
ああああ、美味しい、何でこんなに美味しいんだ、美味しすぎて辛い!
私は自分で言うのもなんですがけっこう食べない方なんですけど、
実は小籠包と水餃子だけ異常に食べられるマンでもあるのです!
それにしてもこの店、本当に人気店で、こうやって座って食べている間にもどんどん人が入ってきて圧迫されるから、荷物はおけないし、腕も大きく動かせず、荷物を片手で抑えながら、残りの手で頑張って食べるしかない!けっこう苦行である。
そして小籠包を完食。
しかしながら、まだ頼んだワンタンが来ない…。
私の周りにはすでに大勢の人々が、早く席を開けろとプレッシャーをかけに来ています。
耐えられなくなって店員に催促すると「わかってる!待て、待て!」と怒鳴られました。
さすが、中国の食べログで「サービス:最低」と書かれているだけあるな…(ゴクリ
更に十分後、まだ届かない…。
周りからは「食べ終わったんだからどいてよ?」と何度も声をかけられる始末。
違うんです、待っているんです!
「まだ?」と聞くと、店員から…
「分かってるよ!まだ渡せないの!まだ作ってるんだよ!
作ってるものはどうやったって渡せないだろ!どうやって渡せって言うんだよ!
おとなしく待ってろ!」
とクッソ長い嫌味を言われました。辛い!
三鮮餛飩
おお、見るからに皮がつるつるのワンタン!
そして具もしっかり入ってて、かなり食べごたえがありそうである。
やけどしそうになりながら(そして周りから早く退けとせっつかれながら)、一口食べてみると、見た目通り、実にツルリンとして素敵なのどごしの皮!
そして豚肉と海老と漬物(予測)の、しっかりジューシーな味の餡。
おお、これは確かに今までたべていたワンタンとはぜんぜん違う!
この薄味のごま油のスープもけっこうダシが出ていて美味しい。
うーん、ワンタンはどこいっても同じかと思ってたけど、ここだけはダントツにレベルが違った!
まった甲斐があったってもんです。
ちなみに、食べている最中に奇跡的に一瞬だけ店の中が空いたので(この後すぐまた混んだけど)、その時撮った写真を。
綺麗にしてることはしてるんですけど、公衆トイレっぽい作りですね。
上の白熱電灯も公衆トイレっぽさを増している…。
南方に行くほどこのトイレっぽい白タイルのお店が多くなる印象。
北だとこれは寒すぎて出来ないですね、きっと。
しかしこのお店、店員の態度は悪いし、客からのプレッシャーもあるし、食べる環境としてはあんまり良くないですけど、そういう中国らしさを楽しめるタイプの人なら確実に楽しめると思うので、是非行って欲しいです。
こんなに美味しい小籠包とワンタンが、十元以下の格安で食べられるお店はあまり無いので!
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