2019年5月28日火曜日

香港子連れ旅行記その3(2017年9月)

さあ食べるものも食べたし、あとはホテルに帰って夕食までひと眠りだ!
暑い中、中々来ないタクシーを待ち、なんとか前の客が降りたタクシーを走って捕まえに行きます。
しかし、行き先を告げると断られる…
でも、広東語なので何を言っているのかよくわからない!
そのあともう一台捕まえるが、やはりだめ。
一体なぜ!?携帯で調べてみると、意外な事実が判明。
九龍半島のタクシーは香港島には入れず、香港島のタクシーは九龍半島には入れないらしい…。
マジで!聞いてないぞ!?
となると、今からまた駅に戻って今度は地下鉄で帰るしかないのか…?ここまで来て、またそれを…?

全員あてどない怒りでぶち切れ状態。
しかし、ぶちぎれてもどうにもならない、帰らねば。
再び重いベビーカーを引きずり、暑さと湿気と疲れで泣きそうになりながら駅に向かう。
くそっ、クッキー捨ててやろうか!

やっとの思いで駅に到着。さあもうこれで九龍半島へ戻れます。
まずは私と夫が電車に乗り込んだと思ったその瞬間、電車のドアが前触れなくいきなりしまってしまいました。
ホームには、乗ることが出来ずポカーンとしている母が…。
えっ!?マジで!?
そういえば海外の電車、日本と違っていきなり締まるんだったんだ…。すっかり忘れていた!!
しかし母親はSIMカードも入れてないから携帯も通じないし、英語もしゃべれないし、ホテルの位置も多分覚えてないし、
そもそも海外慣れてなくて、私がいないとダメなのに~!
めちゃくちゃ焦って、一応ジェスチャーで、「次の駅で待ってる!」と伝える。
母親は頷くけど伝わってんだか伝わってないんだかわからない…。
しかし、次の駅に着く前にラインが。
「駅のWi-Fiにつなげたよ。次の駅で待ってるんだよね?」
あ~よかった!
結局何とかなったけど、この騒動でドッと疲れてしまいました。

ホテル到着後。
夫がすぐに「俺はもうだめだ、いったんマッサージに行って回復を図ってきていい?」と言ってきました。
我が家は夫の体力が生命線で、私の体力が万が一死んでも夫さえいればなんとかなるので、私の体力よりまず先に夫を回復させることが大事。もちろんオッケー。
母親は別の部屋で寝ている。

夫がマッサージに行っている間に、娘にはおもちゃとiPad与えて放置して寝ようとおもったら、今迄体感したことない頭痛が襲ってくる…
おかしい、こんなに痛いの、生まれて初めて!
5分くらい耐えたが、あまりの痛みにもがき苦しみ、泣きながらロキソニンを飲む。全然効かないよお~。
ベッドの端に頭をぶつけてみるが、なんの意味もない。
でも何もしないのは耐えられないし、ガンガンぶつけてみる。
そうやってぐおおと暴れまわっていると、娘がめちゃくちゃ心配してくる。
すまん娘よ、でもそんな心配何にもならない!あああ~
SIMカードが入っていないから繋がりようがないとは知っていつつも、
夫の携帯にラインで「死にそう」と送り続ける。メンヘラ。
ああ、一時間が永遠のように感じる…今日は何回永遠を感じればいいのだ…。

そうしているうちに、やっと夫が帰宅した。
私は半泣きになりながら「頭がいてえよお!」と絶叫。
夫はあわてて私の首と肩を触り、「これは、大変なことになってる…!」
一時間以上かけて、疲れでこわばってゴリッゴリになっていた、頭と首と肩をほぐしてくれて、嘘みたいに頭痛が消えた。
ありがとう、夫こと専属マッサージ師…。
その後、一時間程度仮眠を取ることに。
眠りの中で薄れゆく意識の中で私は思った。
今回の香港旅行、人生最高にきつい…。
前回の台湾旅行も、上海旅行も、子連れ旅行になってから、疲労が増してめちゃくちゃきつい…。
楽しさよりつらさの方が上回っている可能性すらある…。
これが完全に超えた時、きっと私は、海外旅行行かなくなるのかもしれない…。
しかし結局この後帰国後すぐにGW一週間の四川北京旅行予約しました、バカだから!
のど元過ぎたらすぐ熱さ忘れちゃう!
ただ、この旅で適度な動きも学べるようになったし、子供も大きくなって楽になったから、
結局一番つらかったのはこの香港旅行だけでした!


夕飯は、私が仮眠して死んでいるときに夫が探した鴨鍋の店へ。
確かに今回鍋系食べてないし、鴨鍋かなり久々だからいいね!
ということで、タクシーで金撈老鴨湯刺身火鍋專門店へ。


体力も私と母は大分回復。娘は途中で寝てるし体力有り余る二歳なので元気。
店内、猥雑な感じで大変良い。南方中華って感じだ~

前菜には、鴨の舌が出てきた。下のくちばしと一緒に出てくるので、閻魔大王さながら引き抜いて食べます。
中華圏では鴨はベロも水かきも血も余すとこなく食べるのが普通なので、特に抵抗なく食べる。
母親は最初はひいていたが、負けず嫌いだし、昼に脚を食べられなくて煽られた記憶も新しいので、果敢にチャレンジしていた。
「ほら!私、別にこういうの全然平気だも~ん。さっき食べられなかったのはたまたま!」だそうで。

到着した本命の鴨鍋。鴨が半分まるごと入っているので、具はあんまり頼みすぎない方が良いとのこと。
お味はまあまあ、こんなものかな。久々で良い鴨の味。でもとにかく脂っこかった。
そういえば最近食べてなくてすっかり忘れてけど、鴨ってめちゃくちゃ脂多くて胃がもたれるんだった…。


トッピングはそんなに頼まない。
鍋には欠かせない牛のセンマイと、鴨の血を固めたもの。
そして火鍋に入れるメニューとしてはあまり見たことなかったので、豚ガツを頼んだ。
このガツが脂っこいこと…完全に失敗。
ただでさえ脂っこかったのに、さらに倍増。
娘は相変わらず、鴨の血を何だかも知らずに「ふわふわうまい!」と食べていた。
この人ほんと鴨血好きなんですよね。

虫とか怖くて触れない乙女なのに、母に知らないうちに食べさせられててかわいそう…。
でもここの鴨血はまずかったです。
娘は帰りにチュッパチャップスもらってご機嫌でした。
前回の上海旅行の時ももらったけど、まだ小さくて食べられなかったもんな~
でもそろそろ平気だろうということで、解禁。
嬉しそうに「あめは、ガリガリたべるんじゃなくて、ぺろぺろなめるんだよ!」と言ってぺろぺろしていました。

その後、鍋の店の近くにあったミルクプリン屋へ。

香港のミルクプリン、有名だから前回から気になってたんですよね。
食べてみたら味は普通。普通というか、まあ香港に限らず大陸のどこにでもある感じの牛乳プリンだった…
北京でもっとおいしいの食べてたのでそんなに目新しく感じないのかも?


これで二日目終了。
死ぬほどつらい一日でした!


香港子連れ旅行記その2(2017年9月)

☆二日目☆

地獄の二日目となりました。
二泊三日いかにノルマをこなすかしか考えず、ものすごくハードに動いてしまった上に、
あり得ない気温の高さと湿度の高さに完全にやられて、家族全員死亡することに…。
人生史上一番体力的にきつい旅になってしまった…。
暑い時期の香港は無理は禁物!


朝ご飯は、ホテルの近くの比較的google評価の高い茶餐廳へ。

茶餐廳は香港で言うファミレスみたいな立ち位置だという、謎の営業形態の店です。
でも、ファミレスという一言ではとても形容し難いカオス。
日本語では形容できません!

私が頼んだのは、香港名物のパイナップルパンとおしどりコーヒー。
パイナップルパンは大体メロンパンみたいなもの(個人の感想です)
紅茶とコーヒーを合わせて練乳を混ぜたおしどりコーヒーは、紅茶とコーヒーを合わせて練乳を混ぜた味がしましたね。
まあ良く考えると超おいしくなるわけない気がするし、コメダ珈琲のモーニングにそんなに高いハードル求めないと思うので、たぶんこんなもんでしょう。

夫は香港人が大好き出前一丁に卵を落としたやつを食べていました。
スープ薄めすぎてて全然味してなかった…(でも全部食べてた…)
香港に来て出前一丁を食べるというのは一種のだいご味だと思うので、理解します!


その後ホテルのシャトルバスに乗って、チムサーチョイへ。
下りた先でジェニーズベーカリークッキー缶を、6缶買い込みます。
香港ではあちこちの道端でテディベアがプリントされたクッキー缶が売っているのですが、それは全部ジェニーズベーカリーの偽物のクッキー!
オリジナルはジェニーズベーカリー本店で売っているこのクッキーだけ。
そんなにパクられるほどおいしいなら、というわけで今回沢山買い込んでみたのです。
クッキー缶という物がそもそも好きだし…。
(ちなみに帰国後食べたけどすごい美味しかったです。ハマる)
しかし、ベビーカーの下に乗せておけば大丈夫だろうとタカを括って購入したこれが大間違い。
道が悪い香港で、この温度・湿度で、こんな重くなったベビーカーを押すなんて、完全に間違いだった…。
押しているだけでものすごい勢いで体力が奪われる私たち。

それでも歩みを止めるわけにはいかないので、何とか頑張って目的地のフェリー乗り場へ。
クーロン半島を飛び出して香港島にわたるのです。
逃げ場のない暑さと、まとわりつく湿気…
体の内部からあふれるような火照りの中で、何とか重いベビーカーを押してフェリーに乗って一休み。
しかしこのフェリーが、揺れる揺れる。
ものすごい揺れる。もう気持ち悪い、吐きそう。涼しいところに行きたい、湿気がないところに行きたい!
ふと向こうを見ると、香港島の風景がうっすら見える。めちゃくちゃ大気汚染ひどいじゃん…。
新鮮な空気がないということに気づいて、ますます体調が悪くなります!



到着後、私は公衆トイレで何度も吐くも、具合は一向に良くならず。
娘も眠くてぶちぎれそうなのに、あまりの暑さと湿度で全身ぐっしょり濡れて、眠るどころの状況じゃなさそう。
この不機嫌な娘をあやし、重いベビーカーを夫交代で押しながら、吐き気と戦って、何とか涼しい場所を目指す。
船着き場から大型ショッピングモールへ直結する通路が、永遠のように感じる…
泣きわめていた娘が急に静かになる。死んだのか?
恐る恐る確認すると、服の色が変わる位汗だくになりながら寝ていました。
しかしこのままだときっと暑くて起きるだろうし、急いで涼しい場所を目指して歩みを続けるしかない!
長い、辛い…こみあげる吐き気!

やっとの思いでショッピングモールの入り口にたどり着きます。
ふと渡り廊下の下を見ると、フィリピン人ナニーが鈴なりで、路上ピクニックをしていました。
これが噂のフィリピン人ピクニックか!
休日、雇い主の家族が遊びに行き留守で家から追い出され、でも特にお金もないし仲間と会うのに最適だからという理由で、みんなで路上に集まってピクニックをするという…。



さて、何とかして涼しいショッピングモールに入り込みます。あとはトイレに行ければ…!
しかしショッピングモールは迷宮!
買い物をさせるために、わざとわかりにくい作りにしているため一向にトイレが見つかりません!
もう少しだと思ってたのに、ここでまた迷うことになり、減り続ける私の体力。
やっとトイレを見つけて入ろうとしたら、そこにはフィリピン人ナニーの大行列。
マジか~…。
入り口には「買い物客以外利用禁止」と書いてあるが、まあ彼女たちは知るわけはないでしょう。
雇用主から追い出されてお金も別にないし公衆便所があるわけでもないし、こういうところを利用するしかないのは当然。
我慢してしばらく並んでると、中から激怒した中国人の掃除のおばちゃんが出てきました。
何やら広東語で怒りながらまくしたててるのですが、私には全くわからず。
私が入って確かめようとドアを開けると、めっちゃ怒鳴ってくる…。
何事かと思い、トイレの中を見ると、すっかり水浸しになっていた…。
ああ~もう使えないなこれ。すごすごと退散。

でも私の吐き気はいまだに収まらず。いったんこれは出すしかない!
折角並んだのにこれで、ますます体力を削られる私…。
やっとのことで次のトイレを見つけて、また並んで入ることに成功。
吐くものもないような感じになってたが、心が落ち着いたのか、吐き気はやみました。
しかし、恐ろしいほどの疲労感。
だめだ、これは座らないと。金は払う、払うから、高いところでも何でもいいから座らせてくれ…。
座れる店を目指して、再びショッピングモールの迷宮を歩き出す私たち。
母親もすっかりグロッキー。
しかし、行けども行けども喫茶店はないし、あっても空いてない…。もうだめだ…。
私は壁際によりかかるフィリピン人ナニーに混ざり、その場の床にへたり込む。だめだ、しばらく寝る…。

十分くらい気を失って目覚めると、お目目がパッチリ空いて可愛い顔になった娘が立っていた。
なんだそのすっきり顔は!でも寝て元気になって何よりです。
もうこれ以上喫茶店を探すのは無駄だ、それにもう空腹でエネルギーも切れて死にそう!

私たちは地下鉄に乗り、目的の飲茶店を目指します。飲茶の店は駅からやや遠め。
タクシーも捕まらないので、がたがた道を死ぬほど重いベビーカーを押しながら、見たこともない道を歩く…。
まとわりつく湿気と暑さ、永遠に感じる…。
余りのつらさに夫がぶち切れ始める。
わかるぞ夫よ。ワイら今、めっちゃ悪循環や!

何とかして飲茶店にたどり着き、突入。

エレベーターが使えず、階段で行く。こういう細かいところも地味に体力使うんだよ…。
ドアを開けたその先に広がっていたのは、ほぼ戦争状態の店内。

ぐえ~!この中を、この体力で、子連れで席取らなくちゃいけないの?
普段なら全然余裕なのに、今の我々には超つらい!
食べ終わって一息ついている人々の真後ろにたって、プレッシャーをかけ続ける。
四人席は空かないので、二人席でも何でもいい。まずは子供を座らせないと。
他の人も狙っている中、何とか空いた席を奪う。
そのあとすぐ隣の人も移動して、一卓を四人で占領することに成功。よかった~!
やっと座れてほっとしたのか、段々お腹が減ってきた。よし、食べるぞ~!

厨房の扉が開いて、飲茶ワゴンを押したおばちゃんが出てくる。
すぐさま私は席を立ち駆け寄り、ワゴンから取る。
牛肉そぼろ腸粉と、海老餃子と、小豆饅頭、湯葉巻き、鶏の足。他も色々。

この店のえび餃子は本当に美味しかった!
このレベルの味が、こんな雰囲気の店で気軽に味わえるとか、やっぱり香港人は天才!
湯葉巻きもおいしかった~
腸粉は普通でした。これよりおいしい店はいくらでもある。
全体的に美味しいのとそうでもないのとムラがあったけど、この値段だから全然良い。
雰囲気もローカルで良いし。全体的に良かったです!

ただ、母親は、超疲れている中連れてこられたのがこんな大変な店で始終ドン引き。
本来的にはこういうのも大丈夫な人なんだけど、ちょっと今回店の配置タイミング間違えたな…。
鶏の脚を、何故か夫が母親に無理やり食わせようとずっと振り続けてて、母親がすごい不愉快そうでワロタ。