2013年5月7日火曜日

湖北料理@九头鹰酒家

今回は、湖北料理のお店、九头鹰酒家を訪れた。


こちらは北京市内に十店舗程度存在するチェーン店で、
中国の食べログ的なサイト、「大众点评」での評判も悪くなく、常に人が出入りしている。

どこの店舗も左の写真のように、やや派手目な看板になっている。
なお、店内の内装は、お店曰く「優美で華やか」という事なのだが、中途半端にバブリーな雰囲気で、あまり上品とは言えない…

なお、食事の写真の前に、湖北料理とは一体何なのか、眉唾ながら解説をさせていただく。




中国では、各地方ごとに、味の特徴がある。
有名な言葉では「南甜北咸 東辣西酸」と言われ、
南の地域は味付けが甘く、北はしょっぱく、東は辛く、西は酸っぱいというものだ。

そもそも湖北料理発祥の地、湖北省の場所は、長江の流域で、昔から交通の要の場所にあった。
そのため、様々な地方の味を取り入れており、しょっぱさ・甘さ・辛さ・酸っぱさ、どれも存在し、
湖北料理の分類は非常に難しくなっているという…。

御託が長くなってしまったが、というわけで、食べた料理の写真を貼っていこうと思う。


小炒神农笋」。
別名「腊肉炒竹笋」とも。(こっちの方が一般的)
湖南料理にもあるという料理。
細いタケノコを、唐辛子と、腊肉と炒める。
腊肉というのは、塩や調味料を使って漬け込んだ豚バラ肉を燻製して作る、ベーコンのような食べ物。
中国の内陸部では良く作られている料理で、単体で非常に塩味が強い。
この料理は、この腊肉の味に非常に影響されやすく、この肉がまずい店も多いのだが、ここはいつ食べてもそこそこ美味しい。






こちらは「腐竹烧肉
これも湖南省にも存在する料理。
腐竹と豚バラ肉を炒める料理だ。
腐竹」というのは、湯葉の事。
乾燥湯葉で、その細いルックスが、干からびた竹のような見た目であることから、其のように呼ばれている。
日本の湯葉とは違い、かなりしっかりしていて、歯ごたえがあって、私にとっての好物の一つだ。

この店のこの料理は、使っている豚バラがちょっと脂肪が多すぎたが、味は綺麗にまとまっており、中々美味しかった。




こちらは「共湖莲藕炖排骨小例
別名「排骨藕湯」とも(やはりこっちの呼び名が一般的)
蓮根は湖北を代表する有名食材なので、勿論この料理は湖北を代表する料理とされている。
タケノコとスペアリブを、生姜や酒と共に煮込んだスープだ。
この料理が、非常に美味しかった。
特に美味しかったのが蓮根!日本の蓮根とは種類が違うのだろうか。
ホクホクとして、粘りがあって、まるで芋のよう!
私は本当は蓮根のさくさく感が好きなのだが、これはこれで非常に良い。


こちらも湖北を代表する料理、「清蒸武昌魚
湖北の省都、武漢の地名である武昌を冠した料理だ。
毛沢東も大好きだったという料理で、鳊鱼と言われるナマズを煮込んだ料理だ。
この店イチ押しの料理で、おねだんもそこそこするのだが、しかし、残念ながら我々の好みではなかった…。
というのも、やはり川魚。臭いのだ。
新鮮な海の魚に慣れている日本人には、よほど良い魚ではないと、中国の川魚は食べられない。
美味しい川魚のお店も、あるにはあるのだが、ここはどうやら違ったようだ。


最後にあまり美味しくなかった料理を持ってきてしまった物の、
ここは珍しい湖北料理な上に、全体的なレベルがそこそこ安定しているという、非常に使いやすい料理店だ。
もし湖北料理に興味があったら、一度訪ねてみるのも良いと思う。





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